NMN|ハゲデブへの影響・選び方・摂取タイミング
この記事は「これを見ればNMNの全てがわかる」をコンセプトに書いています。
NMNの基礎知識、効果や種類、NMNの選び方、摂取のタイミング、私の経験をもとにしたハゲデブへのオススメ度、食事制限への影響まで幅広くまとめています。
記事は長めですが、ぜひしっかり読み込んでNMNの理解を深めましょう!
NMNとは
まずはNMNについて正しく学びましょう!
ビタミンB3の一種でエイジングケアに間接的に効果を発揮するサプリメント
NMNはビタミンB3に含まれる栄養素のひとつで、正式名はニコチンアミドモノヌクレオチドといいます。
テレビやネットで「NMNで若返り」的なものを見た人もいると思いますが、NMNがダイレクトにエイジングケアに影響するわけではありません。
NMNは体内に吸収されるとNAD+という物質に変換されるのですが、この変換された後のNAD+の働きがエイジングケアや運動のパフォーマンスにとても重要なんです。
詳細は後述しますが、NAD+は老化や寿命に関わるサーチュイン遺伝子を活性化させる効果や、身体を動かすためのエネルギーであるATP産生促進に関わるため、体内のNAD+を増加させることで老化を食い止めて若返り効果が期待できると言われるようになりました。
しかしこのNAD+は加齢とともに体内量が減少してしまい、さらにNAD+の分解量は加齢とともに増加してしまうので、サプリメントで摂取することが効果的であると言われています。
NMNの効果
NMNの効果について知ろう!
サーチュイン遺伝子の活性化
エネルギー代謝向上・ミトコンドリア数の増加
睡眠の質の向上
※サプリメントの効果ではなく配合される一部の成分効果です。
サーチュイン遺伝子の活性化
近年、寿命を引き延ばす効果に期待できるということで注目され始めたサーチュイン遺伝子。
NMNが体内でNAD+に変換されることはお伝えした通りですが、そのNAD+がサーチュイン遺伝子を活性化させる(*1)ことが知られています。
サーチュイン遺伝子が活性化することで、老化と寿命の制御に大きな役割を果たすと考えられています。
マウスを使用した実験ではサーチュイン遺伝子を脳で活性化させたマウスにおいて老化が遅れ寿命が延びた(*2)という報告や、ゲノムの安定性を維持することで酵母菌の寿命を自由に変化させることに成功した(*3)という報告もあります。
近い将来、ヒトへの実証実験も行われ成果が上がる可能性も高いのではないでしょうか。
エネルギー代謝向上・ミトコンドリア数の増加
サーチュイン遺伝子を活性化させることでエネルギー代謝向上(*4)やミトコンドリアの質と量に変化が表れる(*5)とされています。
古くなったミトコンドリアが増加することで老化が進行すると言われていますが、サーチュイン遺伝子古くなったミトコンドリアを分解し、新しく作り直すことが知られています。
ミトコンドリアはエネルギーを代謝する上で非常に重要な物質なので、ミトコンドリアが活性化することでエネルギー代謝も向上することにつながります。
睡眠の質の向上
NMNを摂取することで、睡眠の質向上に期待ができます。
100名前後の高齢者を4つのグループ(1回250mgのNMNを午前に摂取するグループと午後に摂取するグループ、プラセボを午前に摂取するグループと午後に摂取するグループ)に分けて12週間実験を行った結果、午後にNMNを摂取したグループでは眠気を軽減したという実験結果(*6)が報告されています。
睡眠の質を変化させる要因は様々あるので、NMNの摂取以外の要素がある程度確定していることが前提だと思いますが、睡眠の質への影響は一定考えられそうです。
NMNの種類
私の調べた限り、販売されているNMNは全部で2種類あるよ!
NMNの記載のみのもの
β-NMNと記載があるもの
物質としてのNMNは全部で2種類あり、α-NMNとβ-NMNになります。
そのうち体内で作られて働くNMNはβ-NMNになるので、サプリメントで摂取する場合もβ-NMNのみを使用しているものがベストです。
α-NMNはヒトの体内では作られず、研究もあまり進んでいないため安全性の面からもオススメはできません。
もしサプリメントで摂取をするのであればβ-NMNが配合されているかどうかをチェックしましょう。
NMNの選び方
NMNの選び方をチェックしましょう!
NMNの種類は何か
NMNの1日摂取量と何日分を想定しているか
NMN以外の配合栄養素は何か
NMNの種類は何か
これは先ほどお伝えした通りですが、配合成分欄をチェックしてβ-NMNのみが配合されていることをチェックしましょう。
現在販売されているNMNはほとんどがβ-NMNを使用したものになっていると思いますので大丈夫だとは思いますが、念の為確認することをオススメします。
「β-ニコチンアミド・モノヌクレオチド」と記載があると思いますので、それを選ぶのがベストです。
1日摂取量と何日分を想定しているか
1回の摂取量として150mg〜300mgを目安としたときに、30日分以上となるサプリメントがオススメです。
どのサプリメントも揃いも揃って「高含有量!〇〇mg配合!」なんて謳い文句を使っていますが、それが何粒で何日分を想定しているのかが重要です。
私は1日300mgを目安に摂取していますが、300mg摂取したときに15日しかもたなかった!ではコスパが悪すぎるので必ずチェックしましょう。
NMN以外の配合栄養素は何か
NMNのサプリメントはNMN以外にもいくつかの栄養素が一緒に配合されていることがほとんどです。
それらの栄養素はNMNの効果を発揮するために必要というわけではなく、エイジングケアという点において共通点がある栄養素を盛り込んでいる印象です。
そのためNMN以外の栄養素はあまり重視せず好みで選んでしまって大丈夫ですし、なんなら何も含まれてなくても大丈夫です。
強いて含まれていた方がいいなーと思うものはαリポ酸とコエンザイムQ10あたりですかね。私のように個別でこれらの栄養素を摂取している人は特に気にしなくて大丈夫です。
NMNの摂り方
私が実施していたNMNの摂り方を紹介します!
私の場合はNMNは特に何かと一緒に摂取することはなく、単体で摂取しています。
飲み合わせが悪いというわけではなく、特段何かと一緒に摂取した方が効率がいいということもないですし、後述するタイミングの関係で摂取するものもないためです。
もちろん先ほどお伝えをしたコエンザイムQ10やαリポ酸、ビタミン各種などと摂取してもいいと思いますが、運動している人はそれぞれ摂るタイミングを決めている人もいると思うので無理やり合わせる必要はないです。
NMNの摂取量
私のNMNの摂取量を紹介します!
私が実施していた摂取量 | 300mg/日 |
摂取上限量 | 500mg/日 |
NMNは薬ではないので、1日の摂取量は定められていません。
サプリメントとして販売されているものはおおよそ1回あたり100〜600mgを摂取できるものが多いですが、私は300mgを摂取するようにしていました。
東京大学の研究で健康な高齢男性に1日当たり250mgのNMNを経口摂取することで筋力とパフォーマンスが改善されることが示唆された実験(*7)をや先ほどの睡眠の質向上に関する実験(*6)を踏襲して、私は300mgを摂取しています。
また慶応義塾大学の研究では、1日に500mgまでは安全に摂取できることが明らかになっています(*8)ので、上限量の目安になるのではないでしょうか。
NMNの摂取タイミング
私のNMNの摂取タイミングを紹介します!
NMNは薬ではないので、決まった摂取タイミングはありません。
また基本的にはいつ摂取してもいいと思いますが、私は先ほどご紹介した睡眠の質に関する実験結果を元に、寝る前に摂取するようにしています。
高齢者を4つのグループ(1回250mgのNMNを午前に摂取するグループと午後に摂取するグループ、プラセボを午前に摂取するグループと午後に摂取するグループ)に分けて12週間実験を行った結果、午後にNMNを摂取したグループでは眠気を軽減したという実験結果(*6)が報告されています。
NMNのハゲデブへの影響度
続いて私が考えるNMNの薄毛と肥満への影響について紹介します!
ハゲへの影響度 | △ |
デブへの影響度 | ◯ |
ハゲへのオススメ度
NMNの薄毛への効果は現時点では検証は進んでおらず、具体的な効果は不明です。
一方で食事制限をすることによってサーチュイン遺伝子が活性化する効果(*9)に着目して、サルに対してサーチュイン遺伝子活性化による毛並みの違いを比べた実験があります。
その実験では食事制限をしていないサルに比べて、食事制限をしたサルは毛並みが良くなったという結果(*10)が得られています。
とはいえこれはNMNを投与したわけではないですし、サルの毛並みの話なので、人への具体的な効果はまだ不明です。
デブへのオススメ度
NMNによりエネルギー代謝やミトコンドリアの質と量の向上への期待を考えると、糖や脂質の燃焼効率も上がるように思われます。
しかし飲むだけで痩せるような魔法の薬ではないですし、代謝を上げるためには運動をすることは不可欠だと思うので、過度な期待は注意が必要です。
NMNの食事制限への影響
各食事制限中に摂取しても影響がないかをチェックしましょう!
糖質制限への影響 | ◎ |
脂質制限への影響 | ◎ |
糖質制限への影響
私は積極的に摂取したいサプリメントです。
糖質制限中は脂質をしっかりエネルギーに変換する必要がありますので、エネルギー代謝向上の効果が期待ができるNMNは摂取したいサプリメントです。
糖質制限やケトジェニック中は身体がケトーシスという状態になり脂質をエネルギーとして使いやすい状態になるので、中性脂肪をエネルギーに変換しやすくなります。
中性脂肪を分解するだけではなく効率よくエネルギー変換をするためにはカルニチンやコエンザイムQ10などが相性がいいので、ぜひチェックしてみてください。
脂質制限への影響
私は積極的に摂取したいサプリメントです。
脂質制限中は糖質をエネルギー変換するため、糖質制限中でもエネルギー代謝向上の効果は重要になってきます。
糖質をエネルギーに変換する場合はαリポ酸やコエンザイムQ10が相性がいいので、そちらも合わせてチェックしてみてください。
ハゲデブを気にするならまずは検査キットがオススメ
もしハゲデブを気にしているなら手軽にできる検査キットがオススメだよ!
今回ご紹介したサプリメントを検討する理由は人それぞれですが、このブログ記事を読んでいる人は少なからずハゲデブを気にする人も多いはずです。
ただ私もハゲデブ経験者なので分かりますが、病院で相談をすればいいとわかっていつつも、ハゲデブは人に相談しづらい内容だという気持ちもメチャクチャ良く分かります。
「病院で診てもらうのは恥ずかしいから、とりあえずハゲデブに対するリスクを知りたい!」という人には簡単に自分の肥満、薄毛に関するリスクを把握できる検査キットがオススメです。
簡単なステップで薄毛、肥満に関するリスクを把握することができるので、気になる人はぜひチェックをしてみてください。
- 参考文献一覧
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*1 Nature. 2000 Feb 17; 403 (6771): 795-800.
*2 Cell Metab. 2013 Sep 3; 18 (3): 416-30.
*3 https://www.nig.ac.jp/nig/images/research_highlights/PR20130830.pdf
*4 Long-Term Administration of Nicotinamide Mononucleotide Mitigates Age-Associated Physiological Decline in Mice ー 2016 Dec 13;24(6):795-806. doi: 10.1016/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28068222/*5 Lamb DA et al. Resistance training increases muscle NAD+ and NADH concentrations as well as NAMPT protein levels and global sirtuin activity in middle aged, overweight, untrained individuals. Aging 2020, 12, 9447-9460
*6 Effect of 12-Week Intake of Nicotinamide Mononucleotide on Sleep Quality, Fatigue, and Physical Performance in Older Japanese Adults: A Randomized, Double-Blind Placebo-Controlled Study ー 2022 Feb 11;14(4):755. doi: 10.3390/nu14040755.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35215405/*7 https://www.h.u-tokyo.ac.jp/press/__icsFiles/afieldfile/2022/05/06/release_20220501_1.pdf
*8 https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/files/2020/1/21/200121-1.pdf
*9 http://waarm.or.jp/wp-content/uploads/2022/10/Sirtuin-activation-by-dietary-restrictions-or-natural-phytochemicals.pdf
*10 https://www.science.org/doi/abs/10.1126/science.1173635