開封後のシャンプーの使用期限はどれくらい?実際に最長3年放置したシャンプーの劣化を確かめてみた。
シャンプーは食品のように消費期限のようなものは設定されていません。
シャンプーの使用期限はサイトによって様々言われていますが、実際に各メーカーが明確に設定しているものではありません。
実際にネットで調べてもどれも同じように「使用期限は開封後は1年!」と口を揃えて発信をしていますが、納得のいく説明もなくただただその文言だけが記載されています。
なので今回は本当に劣化するのかを確かめるために、実際に複数のシャンプーを開封後1年〜3年間放置して、色、香り、pH、使用感などがどう変わるかをチェックしてみました。
今回の劣化実験の条件はこれ
今回はいくつかの期間を設けて、複数のチェックポイントで比較してみたよ!
今回の実験は以下の条件に基づいて行なっています。
放置期間
1年、2年、3年の3種類
放置方法
一度風呂場で開封して使用したのち、ポンプ(またはキャップ)を閉めて放置
放置シャンプー
市販アミノ酸系シャンプー(防腐剤・香料配合)
チェックポイント
色、香り、pH、泡立ち
使用期限はどのサイトでも1年〜3年と言われているので、放置期間は1年、2年、3年に分けてどれくらい劣化するのかを確かめました。
放置方法は風呂場で開封して使用した後に放置することが重要だと判断し、開封後使用してポンプとキャップを閉めた上で放置しました。
放置したシャンプーは市販されている販売数の多いアミノ酸系シャンプーで、どれも防腐剤を含んでいるものになります。
チェックポイントは全部で4種類で、色や香りなどすぐにわかるようなポイントの他に、実際に使ってみてわかる泡立ち、そして見たり使ったりするだけではわからない内部の状態(pH)をチェックします。
本当は雑菌量などをチェックしたかったんですが、流石に個人では調べようがないので、内部状態に変化があるかはpHで計測をしたいと思います。
放置期間1年のシャンプーと新品と比較してみた
まずは放置期間1年のシャンプーと新品を比較してみたよ!
まずは放置して1年経過したシャンプーと新品を実際に比較していきたいと思います。
今回1年放置したシャンプーは全部で2種類使用してチェックをしていきたいと思います。
色の変化:ほんの少し黄ばんでいるかも程度
色に関してはホワイトバック&ホワイトライトの元で違いを肉眼で確かめてみましたが、2種類とも変化はほとんど感じられませんでした(左が新品、右が放置したものです)。
強いていうのであれば透明の方のシャンプーがほんの少し黄ばんでいるように感じましたが、ピンクの方はほとんど感じられませんでした。
香りの変化:ほとんど変化は感じない
香りに関しても臭い、変な匂いがする、というような変化は感じられませんでした。
透明な方はほんの少し香りが薄くなったかも?くらいで、ただ目隠しをされてどっちが新品でどっちが放置されたものか当てろと言われても無理なレベルです。
香りについては私の実験上あまり変化はないことがわかりました。
pHの変化:ほとんど変化は感じない
pHについてはほとんど変化は感じられませんでした。
これに関しては透明の方もピンクの方もどちらも目視では違いは確認できませんでしたので、一旦変化はなしとしました。
ただしpHだけで品質全体が測れるわけではなく、雑菌の繁殖などは細かく確認ができないので注意してください。
泡立ちの変化:ほとんど変化は感じない
泡立ちについてもほとんど変化は感じませんでした。
泡立ち、泡質、弾力などいろいろ比べてみましたが、正直あまり大きな差は感じなかったです。
放置期間2年のシャンプーと新品を比較してみた
続いて放置期間2年のシャンプーと新品を比較してみたよ!
続いては放置して2年経過したシャンプーと新品を実際に比較していきたいと思います。
今回2年放置したシャンプーも全部で2種類使用してチェックをしていきたいと思います。
色の変化:明らかに変色している
色に関してはホワイトバック&ホワイトライトの元で違いを肉眼で確かめてみましたが、新品よりも2年放置したシャンプーの方が明らかに黄ばんでいました(左が新品、右が2年放置したもの)。
1年放置したものよりも明確に差がわかるようになっているので、本来のシャンプーの状態から何かしら劣化もしくは悪化していることがわかります。
香りの変化:ほとんど変化は感じない
香りについてはあまり大きな変化は感じられませんでした。
強いていうのであれば1年放置のシャンプーと同様で、若干匂いが薄くなったかも?くらいで大きな変化や異臭などは感じませんでした。
pHの変化:ほとんど変化は感じない
pHの変化についても変化は感じられませんでした。
色は変化しているので何かしらが劣化していることは間違いないですが、少なくともシャンプーの中に配合されているpH調整に関わる成分にはあまり影響はないようですね。
泡立ちの変化:ほとんど変化は感じられない
泡立ちに関してはほとんど変化は感じられませんでした。
1年放置のシャンプー同様に泡立ち、泡質、弾力で比べてみましたが、やはり大きな違いはありませんでした。
放置期間3年のシャンプーと新品を比較してみた
最後に放置期間3年のシャンプーと新品を比較してみたよ!
それでは放置して3年経過したシャンプーと新品を実際に比較していきたいと思います。
3年放置したシャンプーも全部で2種類使用してチェックをしていきたいと思います。本当は全期間同じシャンプーを使いたかったんですが、この記事を書く想定をしてなかったので揃えられなかったことだけ悔やまれます。。。
色の変化:明らかに変色して濁っている
色の変化については新品と比べて3年放置したシャンプーの方が明らかに変色と濁りを感じました(左が新品、右が3年放置したもの)。
1年目のシャンプーは色がついているシャンプーは全く違いがわからなかったのに対して、3年放置したシャンプーは色がついていても明らかに変化していることがわかります。
1年放置のシャンプーよりも3年放置のシャンプーの方が明らかに劣化していることがわかりますね。
香りの変化:ほとんど変化は感じない
香りについてはほとんど変化は感じませんでした。
あれだけ色には変化があったので香りにも変化があるだろうと思っていたんですが、香りにはほとんど変化が感じられませんでした。
繰り返しになりますが、何度か比べて嗅いでいると、ほんの少し古いシャンプーの方が香りが薄かも、とほんの少し感じるレベルで明確な違いはありません。
pHの変化:ほとんど変化は感じない
pHについてもほとんど変化はありませんでした。
色には大きな変化がありますが、2年放置のシャンプーと同様にpH調整に関わる成分には大きな影響はなさそうです。
泡立ちの変化:気持ち泡立ちが悪いかも
泡立ちについては3年放置したシャンプーの方に若干の泡立ちの悪さを感じました。
今回は泡立てボールを使用して同量のシャンプーを使って泡立てているのですが、放置したシャンプーは泡を作るまで新品よりも明らかに時間がかかりました。
最終的な弾力や泡質にはそこまで違いは感じませんでしたので、気泡力に関わる成分に影響が出ている可能性があります。
今回の実験の結論をまとめてみた
今回の実験を通して分かったシャンプーの劣化についてまとめるよ!
色の劣化 | 香りの変化 | pHの変化 | 泡立ちの変化 | |
1年放置 | ◯ | ◯ | ◎ | ◯ |
2年放置 | × | ◯ | ◎ | ◯ |
3年放置 | × | ◯ | ◎ | △ |
今回の実験を通して分かったことは、防腐剤が含まれていたとしても、開封後2年以上放置したシャンプーは劣化もしくは状態が悪化しているということです。
見た目に明らかな変化が出ているので、中身に何かしらの変化が生じているのは間違いないでしょう。
今回の実験結果では香り、pH、使用感には大きな変化がないにも関わらず、色に変化が見られているということは、それ以外の何かが劣化しているということになります。
もしくは配合されている成分に劣化はみられないが、シャンプー液自体に雑菌などが入り繁殖することによって見た目が変化した可能性も高いです。
いづれにせよ今回に実験を通してお伝えできることとしては、開封後2年以上経過したシャンプーは使わない方がいいということです。
一度使用しただけでもこれだけ経年劣化するわけですから、複数回使用して放置したシャンプーはなおのこと使用しない方がいいのは明らかです。
劣化したシャンプーを使ってしまうと頭皮や毛髪に悪影響を与えてしまう可能性がありますので、使用しないように注意しましょう!